過酷な五輪

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 今回の五輪はあまりに過酷だった。
 スキージャンプ台から飛び立った選手は、着地とともにスキー板が砕け散った。
 フィギアスケートでは、着氷時にエッジが割れて演技を断念する選手が続出した。
 スノーボードフリースタイルでは、ボードのあまりの重さに縦回転が出来ず、ボードを雪面に突き立てる選手が大量発生した。
 カーリングでは、ストーンがぶつかると同時に破片が氷上に散らばり、戦略の変更を余儀なくされた。
 スピードスケートでは全員完走こそしたものの、スケート靴のあまりの重さに痙攣を起こす選手が後を絶たなかった。
 今回のオリンピックに出場した選手たちは、口を揃えて、こう言った。
「陶器オリンピックほど過酷な競技はない」
その他
公開:18/02/17 01:36
ショートショート10番勝負

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