フタの開かない店長
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そのコンビニの店長は接客時にフルフェイスのヘルメットをかぶっている。近隣のコンビニに強盗が入り、ビビっているのである。
ヘルメットのシールドを常に閉じているため、声がくぐもってしまい、客や他のスタッフからも不評をかっている。ヘルメット着用はともかく、せめてシールドを上げるようにと言われても頑なにおろしたまま。逆に他のスタッフにヘルメット着用を勧めるありさまであった。
そんなある日、店長の孫が店にやってきた。
「から揚げ棒ちょうだい」
孫は唐揚げ棒を買うと、おもむろに店長に向かって差し出した。
「じーじ、はい、あ~ん」
店長は驚いた顔でから揚げ棒を見つめたが、次の瞬間、目じりを下げながらヘルメットを脱ぎ、唐揚げ棒を口にした。後ろに並んでいた客も、スタッフも、その光景を温かく見守っていた。みな、店長が孫を溺愛していることを知っていたのである。
しかし、そのとき、、、
ヘルメットのシールドを常に閉じているため、声がくぐもってしまい、客や他のスタッフからも不評をかっている。ヘルメット着用はともかく、せめてシールドを上げるようにと言われても頑なにおろしたまま。逆に他のスタッフにヘルメット着用を勧めるありさまであった。
そんなある日、店長の孫が店にやってきた。
「から揚げ棒ちょうだい」
孫は唐揚げ棒を買うと、おもむろに店長に向かって差し出した。
「じーじ、はい、あ~ん」
店長は驚いた顔でから揚げ棒を見つめたが、次の瞬間、目じりを下げながらヘルメットを脱ぎ、唐揚げ棒を口にした。後ろに並んでいた客も、スタッフも、その光景を温かく見守っていた。みな、店長が孫を溺愛していることを知っていたのである。
しかし、そのとき、、、
その他
公開:18/02/16 22:21
更新:18/02/18 19:08
更新:18/02/18 19:08
スクー
文章を書くのが大好きです。
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