僕の超能力

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 付き合って三カ月。
 僕は彼女に思い切って言った。
「打ち明けたいことがある」
「結婚してて子供が二人とかじゃないでしょうね」
「気付いてるかも知れないが、実は僕には超能力がある」
「寝耳に琵琶湖。全く気付かなかった。どんな能力?」
「僕が誰かとエッチな事をすると僕の周りの花が散るんだ」
「自分の彼氏にこんなこと言いたくないけど、正気を疑うセンスの嘘ね。それを信じろって?」
「そう言うと思って、ここに赤い薔薇の花束がある」
「……他に口説き方思いつかなかったの?」

***

「掃除は僕がするよ」
「いいわ。私も共犯だし」

 部屋中に散った薔薇の花弁を見つめて、彼女は甘い溜息をついた。
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公開:18/02/12 10:00
更新:18/02/12 10:05
ショートショート10番勝負

木船田ヒロマル

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