コロッケの幽霊
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「コロッケが憑いていますね」
占いコーナーでそう言われた。
「コロッケ、ですか」
「はい。カラッと揚がったコロッケが2つ、あなたの左肩に乗っています」
それからもうコロッケのことが頭から離れなくなった。今日の夕食はコロッケにしよう。
コロッケを2つ油で揚げながら「成仏してください」とつぶやいた。
翌日、私は占い師に聞いた。
「まだコロッケいますか?」
占い師は無言で頷いた。
その日の夕方、洗面台の下の扉を開けると、見慣れないコンビニの袋があった。半透明な袋からは、「冷凍コロッケ」の文字が透けて見えていた。置いたことすら記憶にないが、賞味期限はとっくに過ぎていたので、塩をかけて処分した。
コロッケを処分した翌日、清々した気持ちで占い師に会いに行った。
「コロッケ、いなくなったでしょう」
占い師は言った。
「こんどは肉まんが2つ乗っています」
ああ、家に帰って大掃除をしなくては…
占いコーナーでそう言われた。
「コロッケ、ですか」
「はい。カラッと揚がったコロッケが2つ、あなたの左肩に乗っています」
それからもうコロッケのことが頭から離れなくなった。今日の夕食はコロッケにしよう。
コロッケを2つ油で揚げながら「成仏してください」とつぶやいた。
翌日、私は占い師に聞いた。
「まだコロッケいますか?」
占い師は無言で頷いた。
その日の夕方、洗面台の下の扉を開けると、見慣れないコンビニの袋があった。半透明な袋からは、「冷凍コロッケ」の文字が透けて見えていた。置いたことすら記憶にないが、賞味期限はとっくに過ぎていたので、塩をかけて処分した。
コロッケを処分した翌日、清々した気持ちで占い師に会いに行った。
「コロッケ、いなくなったでしょう」
占い師は言った。
「こんどは肉まんが2つ乗っています」
ああ、家に帰って大掃除をしなくては…
その他
公開:18/02/08 13:38
北海道出身です。
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