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新しいもの好きの親父の部屋に、新しい機械がやってきた。
「親父、なんだこいつは」
「愚息よ、これは『そのままプリンタ』だ」
親父は時計のカタログを取り出し、プリンタにセットした。
ボタンを押すと、コピー紙ではなく、カタログそのままの形の時計が立体でガタンと飛び出した。
「へええ、確かに凄いが、3Dプリンタと同じだな」
「よく見ろ愚息よ」
なんとその時計の立体コピーは、本物の時計と同じくカチコチと時を刻んでいる。
これはコピーというより、本物だ。
「こりゃ凄い!悪用し放題だ」
「俺は悪人ではない。新しいものが好きなだけだ」
その時、突然部屋のドアが空いた。
俺は入室した人物を見て、腰を抜かした。
「だから、愚息の写真をコピーして新しい愚息を作ったんだ。愚息と言えんほど賢く育ったぞ。俺は新しいもの好きだからな」
俺より賢い俺のコピーは、親父とよく似た笑顔を浮かべていた。
「親父、なんだこいつは」
「愚息よ、これは『そのままプリンタ』だ」
親父は時計のカタログを取り出し、プリンタにセットした。
ボタンを押すと、コピー紙ではなく、カタログそのままの形の時計が立体でガタンと飛び出した。
「へええ、確かに凄いが、3Dプリンタと同じだな」
「よく見ろ愚息よ」
なんとその時計の立体コピーは、本物の時計と同じくカチコチと時を刻んでいる。
これはコピーというより、本物だ。
「こりゃ凄い!悪用し放題だ」
「俺は悪人ではない。新しいものが好きなだけだ」
その時、突然部屋のドアが空いた。
俺は入室した人物を見て、腰を抜かした。
「だから、愚息の写真をコピーして新しい愚息を作ったんだ。愚息と言えんほど賢く育ったぞ。俺は新しいもの好きだからな」
俺より賢い俺のコピーは、親父とよく似た笑顔を浮かべていた。
SF
公開:18/02/06 22:50
バッドエンドが好き。
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