帰省

　「おーいウサギドン。久しぶりにきてやったぜ」
　「その声はネコどの。久しぶりじゃの～」
　砂だらけの衛星、月。そこで二匹が再会を果たした。二匹はネコが持ってきた酒を飲みながらがやがや話した。
　「お前がここを離れて２００年も経ってしもうたのー。わしはさみしゅうて、さみしゅうて。ピョンピョン跳ねたり、餅をついたりしよったんじゃが暇で暇で退屈だった。たまには地球も見たりしよったんだが望遠鏡が壊れてしまって、全くそっちのことがよく分からんのだが、一つ聞きたいことがあるんじゃ」
　「一体何だい？」
　「月から見ても分かるぐらい緑が減ったのとあんたが月に来たことの共通点はあるんかのー？」
　その後ネコは急に黙りこみ、こう言った。
地球は崩壊したと。