匂いと2人

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「……匂いが違う。」
彼女は不満げに言う。
「ありがとう」
私は微笑む。
気づいてくれるかなって、待ってたの。



(……匂いが違う。)
と、アタシはそう思ったから。
いつもの、その爛漫とした笑顔からそのまま抽出したような匂いとは、なんとなく違ってたから。
匂いが違うくらいで口を出すのって、子どもっぽいかな。
でもね。

アンタの髪を触って。撫でて。
アタシはアンタに包まれたいよ。
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公開:18/02/07 19:53

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