嫌な出来事があった時の対処法

　人には様々な嫌なことが降りかかるもので、今の私にもちょうど嫌な出来事があった。
　良かれと手を差し伸べたことが、当たり前のように思われ、全て丸投げされたのだ。そりゃあ気分が良くない。
　やる気も何もかも、一気に無くし、今日は自分の為に時間を使おうと決めたのだった。
　さて、何をしようか。
　考えたがすぐには思いつかない。普段如何に自分を蔑ろにしているか、ここで気づく。
　そうだ、いつもは手をかけない美容面はどうだろう。
　それがとても良いことのように思え、洗顔の後に蒸しタオルで肌を温めた。だが、そのやり方のせいか、肌が乾燥してしまい、若干落ち込む。スプレーで保湿しながら、音楽を流す。次は何をしようか。
　ふと、指先を見る。荒れた手。――爪を磨いて、ネイルセラムとハンドクリーム使おう。
　それがつい先程のこと。
　ひたすら無心で磨き、艶々になった爪を見て、少し心が満足した。
　少しの贅沢。