0
220

私が住む街には変わったお店がある。その名は「盛々屋」と言う。
「ヘイ、イラッシャイ。おやっ、お客さん、今日が初めてだね」
「ええ、今日が初めてです。この店では何を提供しているのですか。」
「へぇ~、やっぱり初めてかい。それじゃ、この店のルールを説明するよ。ここは、お客様から注文を受ければジャンルを問わず何でも盛るお店だ。」
「ちょっと意味が分からないです」
「それならば初歩の初歩、基本から言うぜ。ここにスマホがある。このスマホに手をかざすとあら不思議、デコレーションされたスマホの完成だ。意味が分かっただろ」
「本当に何でも盛れるのですか。」
「そうだな、大概の物は盛れるさ。でも情報と液体はたまに漏れるかな」
「それでは私の髪を盛大に盛って下さい」
「いいぜ、その前に駆け付け三杯だ」
グビッ、グビッ、プハー、うっっ
「ふっ、怨まないでくれよ。あんたに毒を盛ってくれとお客から依頼があったんだ」
公開:18/02/05 16:59
更新:18/02/05 17:34

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容