マニア・モーターカー
5
200
「大丈夫ですか」
私は声をかけられて目覚めた。電車の中で寝てしまい、隣の男性にもたれかかっていた。
「すみません」
目を開けると見慣れない車内だった。どうしよう、乗り間違えた。
動揺した私は駅員の男性に声をかけた。
「すみません、ここどこですか」
「ここはマニア・モーターカーです」
「へ?」
「マニアが集まる憩いの場です」
先程私がもたれかかっていた男性が手に持って広げていたのは、新聞ではなく束ねた地図だった。
「ちなみに僕は駅員ではなく、ただのコスプレイヤーです」
「へぇ…」
「ここに乗っているからにはあなたも相当なマニアでしょう」
「思い当たる節はないですね」
「今は分からなくても、いつか分かる日が来ます」
「私はどこで降りたらいいんでしょうね」
「途中下車は自由ですから、お好きなところで」
「乗り続けたらどこまで続くんですか?」
「マニアの世界には終着駅なんて無いですよ」
私は声をかけられて目覚めた。電車の中で寝てしまい、隣の男性にもたれかかっていた。
「すみません」
目を開けると見慣れない車内だった。どうしよう、乗り間違えた。
動揺した私は駅員の男性に声をかけた。
「すみません、ここどこですか」
「ここはマニア・モーターカーです」
「へ?」
「マニアが集まる憩いの場です」
先程私がもたれかかっていた男性が手に持って広げていたのは、新聞ではなく束ねた地図だった。
「ちなみに僕は駅員ではなく、ただのコスプレイヤーです」
「へぇ…」
「ここに乗っているからにはあなたも相当なマニアでしょう」
「思い当たる節はないですね」
「今は分からなくても、いつか分かる日が来ます」
「私はどこで降りたらいいんでしょうね」
「途中下車は自由ですから、お好きなところで」
「乗り続けたらどこまで続くんですか?」
「マニアの世界には終着駅なんて無いですよ」
その他
公開:18/02/03 09:25
北海道出身です。
ログインするとコメントを投稿できます