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X郎は社内忘年会のビンゴの景品で、妙なものを手に入れた。
パッケージには『食べられるパジャマ』と書いてある。
中身はごくありふれた、黒のスウェットタイプのパジャマだ。
試しに裾を一舐めしてみたが、どう味わっても普通の布だ。食べられたものではない。
景品とはいえとんだ詐欺商品を掴まされたな、と思ったら、パッケージ裏の注意書きが目に入った。
「この『食べられるパジャマ』は、夜着用してご就寝いただきますと、翌朝には食べられる仕様です」
なるほど朝食用ということか。
時間が経つと食べられる材質に変化するのだろうか。
X郎は朝食は欠かさず食べるので、ありがたく今日はこれを着て床に就くことにした。
だがX郎は、朝食を味わうことは二度となかった。
翌朝、X郎の布団の上には、持ち主を食べ尽し満腹になったパジャマだけが残されていたので。
パッケージには『食べられるパジャマ』と書いてある。
中身はごくありふれた、黒のスウェットタイプのパジャマだ。
試しに裾を一舐めしてみたが、どう味わっても普通の布だ。食べられたものではない。
景品とはいえとんだ詐欺商品を掴まされたな、と思ったら、パッケージ裏の注意書きが目に入った。
「この『食べられるパジャマ』は、夜着用してご就寝いただきますと、翌朝には食べられる仕様です」
なるほど朝食用ということか。
時間が経つと食べられる材質に変化するのだろうか。
X郎は朝食は欠かさず食べるので、ありがたく今日はこれを着て床に就くことにした。
だがX郎は、朝食を味わうことは二度となかった。
翌朝、X郎の布団の上には、持ち主を食べ尽し満腹になったパジャマだけが残されていたので。
ホラー
公開:18/02/02 23:23
バッドエンドが好き。
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