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紗香が家に帰ると知らない叔父さんが家の鍵穴に工具を差し込んでいた。
あなたは誰。
紗香は聞いた。
叔父さんは少し驚いた様子だったが、こちらの方へ寄って来てこう言った。
私はサンタです。今は赤い制服やトナカイを連れてきていないので分からないと思いますが本物です。今日はクリスマスイブの日にこの辺りの家に入るための準備をしていたところです。ほら見てご覧なさい。どこの家も煙突が無いでしょう。だから毎年、この辺りの家のスペアキーを複製しているのです。
綾香は納得した。
ああ、だから煙突が無い家でもプレゼントが届くのね。サンタさん、私、今年は可愛いお人形が欲しいわ。
ああ、分かったよ。置いておこう。ただし、サンタさんと約束してくれないか。ご両親には私に会った事を秘密にしておくれ。夜は良い子にして寝ておくれ。プレゼントは君の寝室に置いておこう。その代わりに私が来た証拠に家のものをいくつか持っていくよ。
公開:18/02/04 14:27

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