真っ赤な噓

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ねぇ、君は「真っ赤な噓」という話を知っているかい。
・・・そうか、知らないのか。それじゃ、今から僕が「真っ赤な嘘」を話してあげるよ。

昔、嘘には色が付いていなかった。
でも、ある時、有名な画家が暇つぶしにいろんな物に色を付け始めた。有名なところだと黄色い声援、桃色吐息、青い山脈なんかだね。しばらくそんな事をしてるとの村人が集まってきて俺の持っている物にも色を付けてくれよと言い出した。
う~ん、これは青々とした水田ですな。あなたの場合、緑の大地です。
あの~どう違うんですか。
つまり、なんだ、なんとなくですよ。なんとなく。
ただ、そんな問答が続くとあいつは嘘つきだという雰囲気が次第に周囲に広がる。気付いた時には画家は誰かに斬殺され、着ていた白い服は真っ赤に染まっていた。
それ以降、嘘つきが話す嘘は真っ赤に決定したのだ。

以上が私が友人から聞いた真っ赤な嘘の話です。
公開:18/02/04 13:40
更新:18/02/04 13:43

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