ファットフォン
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通勤電車の待ち時間、目の前のサラリーマンが妙なものを持っていた。
使っている様子はスマホそのものだが、異様に大きいのだ。
コンビニ弁当ぐらいの直方体だ。
「あの、失礼ですが、それはスマホですよね?そんなに大きいのはじつに珍しい。一体どこのメーカーですか?」
「ははは、よく聞かれます」
サラリーマンは、名刺とパンフレットを取り出しこちらに寄越した。
「これは弊社の試作品で、『ファットフォン』です。スマートではなく、FATフォンです。ははは」
記載された社名も商品名も初耳だ。
「スマホも便利ですがね、小さすぎて困るという声も結構あるんです。そこで我々が商品の大型化に乗り出しているんです」
「へええ、こりゃ面白い。新しい発想だ」
「そうでしょう!次は持ち歩くのが面倒な人や多機能が苦手な人向けに、家に置いたままにできて通話機能だけに絞った商品の開発を試みています」
「新しい!じつに新しい!」
使っている様子はスマホそのものだが、異様に大きいのだ。
コンビニ弁当ぐらいの直方体だ。
「あの、失礼ですが、それはスマホですよね?そんなに大きいのはじつに珍しい。一体どこのメーカーですか?」
「ははは、よく聞かれます」
サラリーマンは、名刺とパンフレットを取り出しこちらに寄越した。
「これは弊社の試作品で、『ファットフォン』です。スマートではなく、FATフォンです。ははは」
記載された社名も商品名も初耳だ。
「スマホも便利ですがね、小さすぎて困るという声も結構あるんです。そこで我々が商品の大型化に乗り出しているんです」
「へええ、こりゃ面白い。新しい発想だ」
「そうでしょう!次は持ち歩くのが面倒な人や多機能が苦手な人向けに、家に置いたままにできて通話機能だけに絞った商品の開発を試みています」
「新しい!じつに新しい!」
その他
公開:18/02/01 23:36
バッドエンドが好き。
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