足がはやい

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夏真っ盛り。

「俺、お前よりははやいと思うんだよな」

自信ありげに語る長身の彼は、その言動とは裏腹に華奢な体つき。いわゆるもやしっ子といった感じだ。

「悪いけどあなたには負けないわよ」

そう角をたてるのは、まるで絹のようなきめ細かい肌をした少女。

「じゃあどっちがはやいか勝負だな。いつがいい?」

「私はいつでも構わないわ。……そうね、なんなら明日でも」

「決まりだな。明日の朝、そこで決着をつけよう」

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「もしもし、お母さん? 食中毒なっちゃった。多分もやしと豆腐のお味噌汁で。2日目のやつ」

「あんた、そんな"足が早い"ものばっかり入れるから……」
その他
公開:18/01/30 10:23

おかだ

大学生。楽しいことを思いつくと嬉しい。

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