家庭訪問

今日は家庭訪問だ。お昼で授業が終わりなのは嬉しいけれど、この前のテストは隠したままだし、今日も宿題忘れちゃったし、お母さんに聞かれたくないことが多すぎる。そんなことを考えながら1人ブランコにゆられていると、知らないおじさんが話しかけて来た。
「お嬢ちゃん可愛いね。お菓子でも買ってあげようか？」
「それよりおじちゃん、頼みごとがあるの。」


気づけば約束の時間が迫っている。辺りを見渡すと、地図を片手に歩く先生を見かけた。
「先生こんにちは！お父さんすぐお仕事行かないといけないみたいから、ここの公園でお話でもいい？」
「これはどうも！それではここでお話しましょう。」
私は、何も気にしていない素ぶりで砂のお城を作りながら、2人の会話に耳をそばだてた。


「ナイスお父さんだったね！次は先生役だよ！」
「約束の体操服は？」
「それは、私が真面目な生徒だってことをちゃんとお話してくれてからね！」