ワンパターン作家
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「X山くん、次の話はどう殺そう。刺殺、撲殺、銃殺、絞殺、圧殺、焼殺、毒殺、呪殺……。全部使っちまって、ワンパターンだな」
「そもそも、先生は毎回毎回殺すのがワンパターンなんです。殺人から離れませんか」
「俺の読者は刺激を求めてるんだ。今更変えられん」
「先生の殺しが受けたのは最初だけです。その後の売上と評判は下がりっぱなしで、飽きられてるんですよ」
「何ィ!そこをなんとかするのが編集の仕事だろ。作家に楯突くとは、生意気だッ!」
「まあまあ……。私は先生ご自身が心配なんです。小説で何百回も殺しを書いていると、実際の人間の死にも何とも思わない冷血人間になってしまうんじゃないかと……」
「黙れッ!俺の文章にケチつけようってのか、編集の分際で、何が理解るッッ!!」
前言撤回。X山くんの言うとおりだった。
俺が灰皿を投げつけた結果X山くんが動かなくなっても、俺の心は面白いほどに動かなかった。
「そもそも、先生は毎回毎回殺すのがワンパターンなんです。殺人から離れませんか」
「俺の読者は刺激を求めてるんだ。今更変えられん」
「先生の殺しが受けたのは最初だけです。その後の売上と評判は下がりっぱなしで、飽きられてるんですよ」
「何ィ!そこをなんとかするのが編集の仕事だろ。作家に楯突くとは、生意気だッ!」
「まあまあ……。私は先生ご自身が心配なんです。小説で何百回も殺しを書いていると、実際の人間の死にも何とも思わない冷血人間になってしまうんじゃないかと……」
「黙れッ!俺の文章にケチつけようってのか、編集の分際で、何が理解るッッ!!」
前言撤回。X山くんの言うとおりだった。
俺が灰皿を投げつけた結果X山くんが動かなくなっても、俺の心は面白いほどに動かなかった。
ホラー
公開:18/01/28 23:38
バッドエンドが好き。
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