汚れを落とすタオル

ある１人の男がいた。
彼は周りから「ブス」だの「キモイ」だの言われていた。
自分の顔の悪口を言われ続けていた男には、唯一の趣味があった。
１日に部屋を何度も掃除することである。
綺麗好きの彼は、頑固な汚れと戦っていた。
洗面台のところにある茶色いシミがなかなか取れなかった。
そこで、洗剤にタオルを浸し数日待ってみることにした。
汚れが落ちないという不安が、彼のストレスを溜めていく。

３日後、洗剤に浸していたタオルでこすってみる。
すると、あの時の苦労が嘘のように白色が顔を出した。
男は嬉しさのあまりその場で飛び跳ねた。
そして、タオルを投げ捨てるとすぐにベッドに倒れ込んだ。