人を呪わば穴二つ

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「人を呪わば穴二つ」という諺がある。
他人を不幸にしようとすれば、自分にもその報いがきて相手と自分、二つの墓穴が必要になってしまうという意味が一般的だけれど、私に限ってはそうではない。
私が人の不幸を願えばいつもその通りになって、それから自分の身体にぽっかり二つの穴が開く。
この能力を初めて使ったのは多分幼稚園の頃。ある子のピン留めが羨ましくて、どこかへ行っちゃえと願った。彼女は次の日からピン留めをしてこなくなった。そして私の左手小指の付け根と右の脇腹に1ミリほどの穴が開いた。
10歳になって、呪いの程度が大きいほど穴も大きくなることに気付いた。幸い、嫉妬深く育たなかったみたいで今まで人をどうにかしてしまうような呪いは試したことがない。

あの子の割り箸が綺麗に割れませんように。
こんな呪いをかけると両耳に二つの穴が。
ピアスをするのに丁度いい。しかも塞がることもないオマケ付きだ。
ファンタジー
公開:17/11/26 04:29

おかだ

大学生。楽しいことを思いつくと嬉しい。

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