地域医療を行う生命体

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 ある日、過疎地域等での医療を積極的に行う生命体が突如としてこの国に飛来した。ときの政治家や研究者たちは、その未知の生命体を不思議に思いながらも地域での医療活動を懸命に行うその姿を見てそれらを見守ることにした。
 この未知の生命体のおかげで、医師や看護師などはわざわざ田舎に住み医療を行う必要がなくなったため都心で悠々と仕事に従事することが出来た。また、これらの生命体にはコストが掛からなかったため、国の社会保障財政は大きく改善の傾向を示した。
 ただし一方で、未知の生命体から医療を提供されることとなった地域住民達からすれば、それらの生命体から手術や処置を施されることは気味が悪く強い抵抗感があった。そのため地域住民達は、段階的に”人”が提供する医療を求めて都心に移り住んでいくこととなった。
 そうして完全に人がいなくなった地域の今日においても、未だその生命体達は医療を提供し続けている。
SF
公開:17/11/17 20:00
更新:17/11/17 21:33
ブカツドウ

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