電子サンタ

「うちには煙突がないのにどうやってサンタさんが来るの？」という子供達の疑問が解決されることとなった。

ある絵本作家が、サンタクロースがスウェーデンのPCから電子の海を駆け巡り子供達の家へやってくるという物語を書いた。サーフボードに乗ったサンタクロースがインターネット上をサーフィンしながら、子供達の家のPCやスマートフォンから出てきてプレゼントを置いていくというものだ。

この物語はベストセラーとなり、クリスマスイブの夜、子供達はPCのキーボードに靴下を乗せて挟んだり、タブレットの画面にひっかけたりしてサンタさんにプレゼントをお願いをするようになった。今ではトナカイを知らない子供達も増えてきた。

しかし、この物語が広まってからというもの、スマートフォンを靴下の中に入れてお願いする子供達が増え、気づかないまま誤ってスマートフォンごと靴下を洗濯してしまうといった問題が起こるようになった。