内蔵型掃除機

掃除が苦手な僕は、ついに人体内蔵型の掃除機を買って、掃除機人間になった。
右手が吸い込み口になっているので、掃除をするときは右手首を外してヘッドを取り付ける。掃除をする場所に応じて延長管やブラシノズルと交換することもできる。左耳に付いているスイッチをオンにしてゴミを吸っていく。左手は自由に使えるので、物を避けながら掃除ができる。ゴミは左足に溜まるので、膝を外してゴミを捨てる。溜まり過ぎると鼻が赤く光ってしまうので、こまめに捨てなければならない。

コードレスなので充電が必要だ。右足の親指のキャップを外して、コンセントに挿すと鼻が緑に光って充電が始まる。緑の光が消えると充電完了だ。
しかし、元々掃除が苦手な僕は右足の親指をどこかに失くしてしまい、掃除機人間をやめることにした。

そして今、僕は全自動掃除ロボットを内蔵している。これなら、両足を揃えて立っているだけで部屋が綺麗になっていく。