黄色いぼく

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ぼくは黄色いみたいだ。
よく、言われる。
黄色い服なんてあまり着ないのに。
黄色いものなんて持ってないのに。
僕が好きなのは赤色だ。

「なんで、ぼくは黄色なの?」

ぼくは質問した。
その子はよく赤いと言われている子。
いつも元気で、とても優しい。
でもいつも青い服を着ている。

「きみを見ていると、勇気が湧いてくるんだ。きみも優しいからね」

にこっと笑った赤い子の笑顔は太陽のようで、少し困った顔をしてしまったぼくは、さながら照りつけられる花のようだったかもしれない。

黄色は赤にはなれないみたいだ。
その他
公開:18/04/04 09:31

どーみや

空に煌めく星を優しい声で包んでいる空間が好きな者。
他愛ない日常を書き留めておきたい。

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