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昔々あるところにお爺さんとお婆さんが住んでいました。
二人には子供が無く、寂しい毎日を送っていました。
ある日、街でお爺さんはこんな噂を聞きました。
「隣の島の鬼に宝を持っていくと、どんな願いも叶えてくれらしい」
商売が繁盛したとか、重い病が治ったとか。だとすると、その鬼に頼めば、子供が出来るかもしれない。
次の日、お爺さんは家宝である金屏風を抱えて隣の島に向かい、鬼にお願いしました。
「わしらに子供をお恵みください」
鬼は黙って頷きました。
しかし、お爺さんが家に戻っても子供はいませんでした。
次の日、お爺さんはがっかりして、山に芝刈りに出掛けました。仕事を終えて家に戻ると、お婆さんが嬉しそうに駆け寄ってきました。
「川で洗濯をしてたら、大きな桃が流れてきたんじゃ。さ、一緒に食べよう」
後々のこと。
その息子が隣の島から、あの金屏風を持ち帰ることになるのだが、それは又、別のお話。
二人には子供が無く、寂しい毎日を送っていました。
ある日、街でお爺さんはこんな噂を聞きました。
「隣の島の鬼に宝を持っていくと、どんな願いも叶えてくれらしい」
商売が繁盛したとか、重い病が治ったとか。だとすると、その鬼に頼めば、子供が出来るかもしれない。
次の日、お爺さんは家宝である金屏風を抱えて隣の島に向かい、鬼にお願いしました。
「わしらに子供をお恵みください」
鬼は黙って頷きました。
しかし、お爺さんが家に戻っても子供はいませんでした。
次の日、お爺さんはがっかりして、山に芝刈りに出掛けました。仕事を終えて家に戻ると、お婆さんが嬉しそうに駆け寄ってきました。
「川で洗濯をしてたら、大きな桃が流れてきたんじゃ。さ、一緒に食べよう」
後々のこと。
その息子が隣の島から、あの金屏風を持ち帰ることになるのだが、それは又、別のお話。
その他
公開:18/04/01 22:51
更新:18/04/01 23:34
更新:18/04/01 23:34
昔話
月の音色リスナーです。
ようやく300作に到達しました。ここまで続けられたのは、田丸先生と、大原さやかさんと、ここで出会えた皆さんのおかげです。月の文学館は通算24回採用。これからも楽しいお話を作っていきます。皆さんよろしくお願いします。
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