プラネットラジオ
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夜更けにラジオをつけて窓辺で黄昏れて、ワインをボトルごとで飲んでいた。キューキューとラジオが少し異常な音を出した後、軽快なトークが重低音に変わった。最初は戸惑ったがなぜだか心地が良い。身体が震え、感情が躍る。酔いが回り、眠くなってきた。今日はいい夢が見れそうだ。
次の日もラジオをつけ、重低音を聴いた。この流れるような音は音楽のようでもあり音楽の形式をとっていない。ラジオの音質の微妙な粗雑さがまた良い。一篇の壮大な叙事詩を吟遊詩人が大らかに歌っているようだ。そして、子宮の中で夢を見る胎児のように眠った。
いつものようにラジオをつけて、夢の中に入ろうとすると、声が聞こえた。
「そろそろ地球へ行ってもいいかね」
確かにラジオから声が聞こえた。それから窓辺から外を見てみると、夜空を埋め尽くすほどの赤紫色の巨大な天体が浮いていた。それは、懐かしくもあり、長年の親友のように思えた。
次の日もラジオをつけ、重低音を聴いた。この流れるような音は音楽のようでもあり音楽の形式をとっていない。ラジオの音質の微妙な粗雑さがまた良い。一篇の壮大な叙事詩を吟遊詩人が大らかに歌っているようだ。そして、子宮の中で夢を見る胎児のように眠った。
いつものようにラジオをつけて、夢の中に入ろうとすると、声が聞こえた。
「そろそろ地球へ行ってもいいかね」
確かにラジオから声が聞こえた。それから窓辺から外を見てみると、夜空を埋め尽くすほどの赤紫色の巨大な天体が浮いていた。それは、懐かしくもあり、長年の親友のように思えた。
ファンタジー
公開:18/04/01 18:21
更新:18/04/02 09:56
更新:18/04/02 09:56
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