咲くラ

新種の木が開発されました。

その名も「咲くラ」

花びらの形がラに似ているんでしょう？って？
ええおっしゃる通り。
しかしそれだけではありません。
花が散る際に、ラの音を発するのです。

ラの音。それがどういう音かご存知ですか？
赤子の産声。それは全てラだとか。
楽器の音を合わせるときに使う音叉、あれもラです。

人間にとって基本の音と言えるラが、花びらと共に降ってくるんです。
ラララララ～ってなもんです。

どうです、魅力的だと思いませんか？

けれどこの木が実際に植えられることはありませんでした。
花吹雪の際、騒音問題になってしまったからです。

開発者たちは落胆しました。
しかし、開発に費やした日々を無駄にはしません。
咲くラの技術を応用して、現在は「行くラ」を開発中です。
え？それはどういうものか、ですって？

開発中なのでお教えできないのが、とても残念です。