幽霊の落としもの
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うわ。ウソだろ。
視えてる。半透明の幽霊。
真昼間の公園の、アンティーク風のベンチの前。
白く助けた女の子が、地面に這いつくばって何か探してるみたいだ。
あー……何度見直しても「視える」。
うーん……。
僕は少し近づいて、その様子を良く視てみることにした。
年の頃は僕と同じくらいかな。プリーツの入ったスカート。薄手のブラウス。肩まで黒髪を後ろでバレッタで留めている。
「あの」
僕は恐る恐る声を掛けた。
彼女の動きがピタリ、と止まる。
「落としものですか? 探すの、手伝いましょうか?」
彼女は驚いた顔で僕を見て、そのあと少し寂しそうに笑った。
「ありがとうございます。でも私も、自分が何を探しているのか分からないの。探さなきゃいけないってことだけは、はっきりしているのだけど」
彼女は僕にぺこりとお辞儀をすると、また落としものを探し始めた。
視えてる。半透明の幽霊。
真昼間の公園の、アンティーク風のベンチの前。
白く助けた女の子が、地面に這いつくばって何か探してるみたいだ。
あー……何度見直しても「視える」。
うーん……。
僕は少し近づいて、その様子を良く視てみることにした。
年の頃は僕と同じくらいかな。プリーツの入ったスカート。薄手のブラウス。肩まで黒髪を後ろでバレッタで留めている。
「あの」
僕は恐る恐る声を掛けた。
彼女の動きがピタリ、と止まる。
「落としものですか? 探すの、手伝いましょうか?」
彼女は驚いた顔で僕を見て、そのあと少し寂しそうに笑った。
「ありがとうございます。でも私も、自分が何を探しているのか分からないの。探さなきゃいけないってことだけは、はっきりしているのだけど」
彼女は僕にぺこりとお辞儀をすると、また落としものを探し始めた。
ファンタジー
公開:18/03/24 01:43
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