ソーダと地球

ねえ、君は知っているかい
あの天空に輝く太陽と地球の距離が少しでも違っていたら、地球に水が誕生しなかった事を
当然、水が無ければ地球に動物、植物は生まれなかった
君は当たり前の様に見ている景色だが、海が水平線の向こうまで広がっている事、森林が鬱蒼と生える事、山から流れる水が透明で安全に飲める事、空気清浄機を通さなくても深呼吸が出来る事、その全てが奇跡なのだ
君は、こう言っていたね
僕は存在価値のない人間だ。この世から僕が消えてもこの世界は変わることなく同じ様な日常が続くって
本当にそうなのかな。確かに生きる事は鬱陶しく辛い事の連続だ。けれど、君は生き続ける必要がある
なぜなら君の命は両親を含め、何億もの命の犠牲の上に成り立っているのだから
ほら、見てご覧。綺麗だろ、あれが君の故郷、地球だよ。君はあそこで産まれたのだ
おいおい、ソーダ飲みながら上の空で聞かないでくれる。真剣に話しているのに