よぉかいおっち

「ねえ、ダンさんの持っているその本には答えが書いてあると思うから教えて欲しいんだけど。」

ホンホンくんは無邪気に私の顔をくしゃくしゃの笑顔で見上げ質問をしてきた。

「ボクね、妖怪ウオッチってゲームやっててね。その中にヤマタノオロチっているんだ。凄いんだよ、頭が八つもあるんだって！ でもね、不思議なんだ。頭が八つなら、間…マタは七つだよね？」

ヤマタノオロチは日本書紀では八岐大蛇、古事記では八俣遠呂智と表記されているのだ、決して、又が八つというワケではない。とはいえ、この少年が求めている答えは…

さあ、ホンホンくん。指を八本開いてごらん。その指をヤマタノオロチの頭だとしよう。

「うん、やってみるね…ホラ！ 頭が八つだと間は七つ…又は七つだよ！ ナナマタのオロチだよ！」

親指と小指をくっつけて丸くしてごらん。

「ああ！間は八つだ！ ヤマタノオロチってこういう事なんだ！」