道は何故に

トントントン　ぉ〜ぃ!
　　ドンドンドンドンど〜ん‼
『お〜い!お〜〜い‼開けて！
　　お〜〜ぃ　助けてくれ〜‼』
何が起こったのか?!わからなかった
港で行交う船をぼーっと見ていたら
車が突然走りだし
海にそのまま突っ込んで
気がつけば何かに閉じ込められている
『何事か？まだ不十分なのか？
　鍵は内側にしかないのだぞ！』
真暗な中で
何とかそれらしいものをみつけて
鉄の扉を開けると
工場の様な場所で
コスプレをした人達に囲まれた？
夢だと思い調子にのったが
ワンパンチで気を失ってしまった

　ここは1944年5月

私は回天という乗り物の試作の
搭乗員だという…
話では聞いたことはある…
回天とは…人間魚雷だ‼
しかも脱出装置を付けないという

何故
ここにいるのかもわからない…
戻る術も…
ここで生きる術も…

私には
回天に乗って敵艦に特攻して行くしか
　　　道が残されていなかった。