ハートドロップス

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「結婚式で使う、ハートドロップスを作って欲しいの」
愛子に頼まれて、私は二つ返事で引き受けた。ただ、ハートドロップスって何?
「みんなにメッセージを書いてもらって、瓶みたいなのに入れたりして、飾るのよ」
愛子は笑いながら教えてくれた。新婦になる友人の美しい横顔。彼女の幸せのために、私は行動する。
私と愛子は大学で同じゼミに属していた。専攻は文化人類学。フィールドワークで訪ねた密林の村、そこの魔術師のことを思い出して、愛子は私に頼んだんだろう。やり遂げてみせるよ。
私は魔術師からもらった薬草を素に、ハート型の飴玉を作った。想いを書き込むと、味になって溶け込んで、その気持ちが舐めた人に伝わる飴だ。
「全然違うよ~」
式当日、そう言って愛子は笑う。でも意外と趣向はウケて、みんな飴に想いを込めて新郎新婦へと送った。
「あなたからの飴は?」
私の飴は愛子にはあげられない。涙のしょっぱい味だから。
青春
公開:18/03/18 23:14
更新:18/03/19 00:08

途川ひとな

読むのも書くのも好きです。
頭の中を伝えることが苦手なので、訓練としてたくさん投稿できたらなと思っています。上手くなりたいので、アドバイスいただけると嬉しいです。

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