思い出スプレー
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「お嬢さんお嬢さん、ちょっと寄ってってよ。」
街中を歩いていたら露天販売のおじいさんに声をかけられた。いつもだったら無視するのに今日は彼氏にフラれてしまったからなのか、無性に誰かと話したかった。
「なんですか?」
「ここだけでしか手に入らない魔法のスプレーは欲しくないかい?」
おじいさんが私に見せてきたのは普通のスプレー。
「何が魔法なんですか?」
「じゃあ、このハンカチにひと吹きするから匂いを嗅いでみてよ。」
シュッとハンカチにスプレーをかけて私に渡してきた。(変なものだったらどうしよう…)と思いつつ匂いを嗅いでみる。
すると、気がついたら私は涙を流していた。
「な、なんで…この匂い…」
不思議なことにハンカチから私のことをフッた彼の匂いがしたのだ。
*
それ以来、私の生活にこのスプレーは欠かせない。
彼の匂いに包まれながら今日も私は眠りにつく、ずっと一緒だよ。
街中を歩いていたら露天販売のおじいさんに声をかけられた。いつもだったら無視するのに今日は彼氏にフラれてしまったからなのか、無性に誰かと話したかった。
「なんですか?」
「ここだけでしか手に入らない魔法のスプレーは欲しくないかい?」
おじいさんが私に見せてきたのは普通のスプレー。
「何が魔法なんですか?」
「じゃあ、このハンカチにひと吹きするから匂いを嗅いでみてよ。」
シュッとハンカチにスプレーをかけて私に渡してきた。(変なものだったらどうしよう…)と思いつつ匂いを嗅いでみる。
すると、気がついたら私は涙を流していた。
「な、なんで…この匂い…」
不思議なことにハンカチから私のことをフッた彼の匂いがしたのだ。
*
それ以来、私の生活にこのスプレーは欠かせない。
彼の匂いに包まれながら今日も私は眠りにつく、ずっと一緒だよ。
ファンタジー
公開:18/03/18 20:24
失恋
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