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遊び人のテツヤに新しい彼女ができた。
今度の相手は深層の令嬢で、いわゆる箱入り娘というやつらしい。
「こんな気持ちになったのは初めてだ。
彼女のことは、これまでに付き合ってきた誰よりも大切に思っている」
いつになく真面目くさった顔で打ち明けたテツヤに、私は僭越ながらアドバイスを授けた。
「本当にその子が大切なら、あまり急いで距離を縮めないことだ。
常にほどよい距離を保つのが、交際を長引かせる秘訣だぞ」
「もちろん、言われなくても分かっているさ」
テツヤは深くうなずき、少し声をひそめて言った。
「ここだけの話だが、彼女とする時は、いつもより0.01ミリもぶ厚いのを使っているんだ――」
今度の相手は深層の令嬢で、いわゆる箱入り娘というやつらしい。
「こんな気持ちになったのは初めてだ。
彼女のことは、これまでに付き合ってきた誰よりも大切に思っている」
いつになく真面目くさった顔で打ち明けたテツヤに、私は僭越ながらアドバイスを授けた。
「本当にその子が大切なら、あまり急いで距離を縮めないことだ。
常にほどよい距離を保つのが、交際を長引かせる秘訣だぞ」
「もちろん、言われなくても分かっているさ」
テツヤは深くうなずき、少し声をひそめて言った。
「ここだけの話だが、彼女とする時は、いつもより0.01ミリもぶ厚いのを使っているんだ――」
その他
公開:18/03/16 00:23
ショートショート講座への参加をきっかけに、登録させて頂きました。
子供のころからショートショートの大ファン。
文章は、書くのも読むのも大好きです。
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