カメラの向こう

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僕がカメラを覗くといつも君がいた
幼なじみの君は喧嘩の最中であっても写真を撮るよと言うとプーと膨らませていた頬を緩め、僕に笑顔を見せてくれた
学生の時も、結婚した後も。いつも僕らはカメラのフレームに収まっていた
でも、いつしか、カメラを覗いても君は写らなくなった。君が天国へ行ったから
せめて心霊写真でも良いから一緒に写ってくれないかな、なんて時々思ったりする
僕は昔撮ったアルバムの写真を一枚一枚ゆっくりめくり、その度に感傷的になっていた
あれから数年が経った
久しぶりにカメラを覗いてみると、そこには亡き君がいた。昔のままの綺麗な姿で
僕は昔を懐かしみ、二人のいろんな出来事を思い出した
やあ、君はそっちで元気にしているのかい。困ったことはない
そんな風に亡き君の姿ばかり見ていたら突然、マンホールに落ちた
はぁ~やっぱり、カメラを覗きながら歩くのは危険だな。人生には思わぬ落とし穴があるから
公開:18/03/14 17:47
更新:18/03/15 09:56

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