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やあやあ!君は新入りかい?そんなぼうっと顔していれば分かるとも。
さあさあ!先輩の僕が案内してあげようじゃないか。ついて来たまえ。
ほらほら!右手に見える硬くて頑固そうな箱が見えるだろう。あれは『失恋の思い出をしまう箱』さ。彼はベテランでね。どんな失恋でも美味い具合に熟成させて人生の栄養にしちまうのさ。
つぎつぎ!左手には妙にフワフワと呑気そうな箱がいるだろう。あれは『楽しい思い出を保存する箱』でね。凄い奴さ。何があっても決して壊れないからね。どんな時でも力になってくれるのさ。
うんうん!僕かい?『書き手の思いを読み手へ届ける箱』だよ。ちょっとサイズがでかいんじゃないかって?そりゃあ、『読み手の思いを聞き手へ届ける箱』に入ってもらう事もあるからね。最近はずっと一緒さ。
おやおや!僕の出番が回って来たようだぞ。ほら見なよ。世界の箱が開いているだろう。
ではでは!ごきげんよう。また逢う日まで。
ファンタジー
公開:18/03/09 22:02

普通のへいわじん

月の音色にて噂を聞きまして。
よろしくお願いいたします。

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