酒好きの巨人のナミダ

昔々、あるところにお酒が大好きな巨人がいました。
おいしいお酒を飲みたい巨人はおいしいお酒を作っている村に行き、こう言いました。
「酒を持ってこい！持って来ないと、村を一息で吹き飛ばしてやるぞ。」
村人は大慌てで長老に相談しました。長老はとても長生きでしたので、とても良い方法を教えてくれました。
村人は沢山のお酒を巨人の所に持っていきました。巨人はおいしいお酒に夢中です。
やがて酔っ払った巨人は寝てしまい、村人のする事に気付けませんでした。
朝になって太陽の神様が顔を出してきました。すると、こちらに足を向け寝ている巨人を見つけました。
神様は汚い足を向ける巨人に腹を立てると、巨人を引き摺っていき、お山を乗せて動けなくしてしまいました。
お酒を飲めなくなった巨人は涙を沢山流しました。その涙は川となって村の方まで流れていきました。
そうして村は水に悩むことなく、大層栄えたそうな。

おしまい