無能な蚊取り線香
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海の日の三連休明け、出勤してきた田村は、見るも無残なほど全身を蚊に刺されていた。
「田村どうしたんだ」
「課長、聞いてくださいよ、社宅、蚊がヤバいんスよ。で、蚊取り線香ってのを買ったんすけど、全然効果無くて。蚊取り線香とかマジで無能っスわ。俺本社戻りたいっス」
田村を失ってはこの支店にとって大きな痛手だ。今時の若者だが、仕事の取り組み方はいたって真面目で、同僚や客からも愛されている。
「今日の仕事が終わったら一度家を見せてくれないか。一緒に今後の対策を考えよう。」
田村の家に着くと、枕元に蚊取り線香が置いてあった。
ごちゃごちゃした部屋とは裏腹に蚊取り線香の周りだけは綺麗に片付いている。
「最後に火をつけたのはいつだい」
「火?これに火をつけるんですか?え?どこに?」
無能なのは蚊取り線香じゃなくて君の方だったな、という言葉を飲み込んで、蚊取り線香の使い方を教えることにした。
「田村どうしたんだ」
「課長、聞いてくださいよ、社宅、蚊がヤバいんスよ。で、蚊取り線香ってのを買ったんすけど、全然効果無くて。蚊取り線香とかマジで無能っスわ。俺本社戻りたいっス」
田村を失ってはこの支店にとって大きな痛手だ。今時の若者だが、仕事の取り組み方はいたって真面目で、同僚や客からも愛されている。
「今日の仕事が終わったら一度家を見せてくれないか。一緒に今後の対策を考えよう。」
田村の家に着くと、枕元に蚊取り線香が置いてあった。
ごちゃごちゃした部屋とは裏腹に蚊取り線香の周りだけは綺麗に片付いている。
「最後に火をつけたのはいつだい」
「火?これに火をつけるんですか?え?どこに?」
無能なのは蚊取り線香じゃなくて君の方だったな、という言葉を飲み込んで、蚊取り線香の使い方を教えることにした。
その他
公開:18/03/05 14:39
更新:18/03/05 14:41
更新:18/03/05 14:41
北海道出身です。
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