雪朝
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朝、目が覚めると、カーテンが白く輝いていた。
窓の外の景色は、雪化粧であらゆるものが白く輝き、そして静かだ。
寝ている彼女にしっかり掛け布団を引き上げると、窓を開けてベランダに出てみる。凜とした寒気に、吐く息が白い。冷気が鼻の奥にツンとくる。
窓ガラスをバンバンと叩く音がして振り向くと、彼女が人差し指を立てて左右に振って聞いてきた。
「ゆき」と言った口元を人差し指で水平に切ると、親指と人差し指で丸を両手に作って、ひらひらと上から下に降らせた。
彼女の瞳に朝日が差してキラキラと輝きを増す。そういえば彼女は南の出身だ。
彼女は勇んでベランダに出てくると、素手で欄干に積もった雪を掴み取る。冷たさに背筋を震わせるが、楽しくて仕方がないような笑顔は消えない。
「あはー」
耳の聞こえない彼女の独特な笑い声が、辺り一面に積もった雪に吸い込まれていく。
窓の外の景色は、雪化粧であらゆるものが白く輝き、そして静かだ。
寝ている彼女にしっかり掛け布団を引き上げると、窓を開けてベランダに出てみる。凜とした寒気に、吐く息が白い。冷気が鼻の奥にツンとくる。
窓ガラスをバンバンと叩く音がして振り向くと、彼女が人差し指を立てて左右に振って聞いてきた。
「ゆき」と言った口元を人差し指で水平に切ると、親指と人差し指で丸を両手に作って、ひらひらと上から下に降らせた。
彼女の瞳に朝日が差してキラキラと輝きを増す。そういえば彼女は南の出身だ。
彼女は勇んでベランダに出てくると、素手で欄干に積もった雪を掴み取る。冷たさに背筋を震わせるが、楽しくて仕方がないような笑顔は消えない。
「あはー」
耳の聞こえない彼女の独特な笑い声が、辺り一面に積もった雪に吸い込まれていく。
青春
公開:18/03/06 21:10
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