フィルムの1つ

私には戦場カメラマンの友達がいる。海外から帰ってきたときに様々な写真を見せてくれる。破壊された街、惨たらしいもの、立ち上がろうとしている人たちなど目を伏せたくなる事実ばかりだ。朝のニュースでも数分としか取り扱わないものでも彼の写真からは何時間もの時間がながれる。平和な国にいるからだろうか、このような写真を見て悲しくなるのは。明日を嫌だと思う自分達、明日に希望を抱く彼ら。自分に出来る事はないかと考える。

私は彼の写真の中で一番考えさせられる写真がある。子供の写真だ。笑顔もあれば戦っているものもある。兵器を持っている少年を勇ましく思う者もいるかもしれない。けど自分は…


私はとある会社のヒラ社員で妻子もいる。会社の取引相手が海外ばかりで様々な武器の製造をしている。これがカメラの向こう側には伝わらない事実なのだ。今私は幸せだ。