身を焦がすほど

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窓際の村上君は、クラスメイトの響子に叶わぬ恋をしている。
あたしがそれに気づいたのは、村上君の右手に、火傷の跡があったから。
身を焦がすような恋は、繊細すぎる彼の身体をじわじわと焦がしていた。

村上君は、響子の笑顔を、ふわりと揺れるスカートを、柔らかな声を、目で追わずにはいられない。
そしてその全てが、隣のクラスの山下に向けられたものと知り、片眉を歪ませては、窓に顔を傾ける。
あたしは知っている。その時の首筋にはまた一つ、触れれば燃え上がるような、火傷の跡ができることを。

苦しくて、切なくて、痛々しい火傷の数が、村上君の身体を支配する。

村上君。
なぜ君は、そんなに一途なの。


そんな君の気持ちを、あたしはすぐに理解することになる。


「あ、わりい。」
昼休み、偶然触れた村上君の肩。

じゅくじゅくと、熱い。
あたしの心と肩は、まるで火傷を負ったように燃えていた。
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公開:18/03/02 23:31
更新:18/03/04 01:43

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