百合の花
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一輪の百合の花に恋をした。僕は彼女を、自らの好む色に仕立てあげたく、百合の花を真っ黒の絵の具で飾り付けた。
僕は彼女の持つ、透明色の処女性に恋をしたはずだ。しかしその彩りを己で変えてしまった。
黒くなった百合の花が言った。
「私は自らの持つ色が好きだった。本来の私を消してしまったあなたを恨みます。」
彼女は僕にそう告げて泣いた。
僕は彼女を可哀想に思って、憂鬱になった。彼女が咽び泣き、気を失うことを恐れ、僕は懸念して百合の花を見守り続けた。
彼女はひねもす泣いた。すると驚くことに、その涙が不幸人を救う天使のように、彼女の色を元に戻したのだ。
僕は彼女に言った。
「あなたのその色は、真実のものですね。きっとどのような悪人も、あなたを侮辱することはできません。」
「この純白は、私の持つ最大の魅力ですもの。」
彼女は喜びを綻ばせ、僕の心の中で華麗に咲いたのだった。
僕は彼女の持つ、透明色の処女性に恋をしたはずだ。しかしその彩りを己で変えてしまった。
黒くなった百合の花が言った。
「私は自らの持つ色が好きだった。本来の私を消してしまったあなたを恨みます。」
彼女は僕にそう告げて泣いた。
僕は彼女を可哀想に思って、憂鬱になった。彼女が咽び泣き、気を失うことを恐れ、僕は懸念して百合の花を見守り続けた。
彼女はひねもす泣いた。すると驚くことに、その涙が不幸人を救う天使のように、彼女の色を元に戻したのだ。
僕は彼女に言った。
「あなたのその色は、真実のものですね。きっとどのような悪人も、あなたを侮辱することはできません。」
「この純白は、私の持つ最大の魅力ですもの。」
彼女は喜びを綻ばせ、僕の心の中で華麗に咲いたのだった。
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公開:18/03/01 00:47
小説家を目指して、日々、公募に出すための小説を書いています。温かい目で見守って頂ければ幸いです。
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