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とある小学校に、負けず嫌いの男の子が居た。
彼はどんな分野でも勝利、一番にこだわっていて、マラソン大会にテスト。学年の中では一番は彼。彼とは一番だった。
そんな一番の彼にも、ライバルができたようだ。
ライバルとは、つい先週転入してきた小さな女の子だった。
彼女はあの一番の彼より賢く、逞しかった。女の子なのに凄いですねえ、と先生方も驚いていた。

「次の国語のテストで勝負だ!」

負けることが嫌いな男の子はもちろん彼女に勝負を挑むことにしたそうだ。
だが結果から言うと、惜しくも敗北だった。やはり彼女には追いつけない。
それも彼は九十九点。彼女は百点となんとも皮肉な差だった。

九十九点と百点の差を、たった一点だと言うのは余りに残虐だ。
青春
公開:18/02/27 15:59
更新:18/02/27 18:55

GaNTai( じゃぱん )

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