カメラの向こう
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ある日、私は道端で不思議なカメラを拾った。古いインスタントカメラである。どこが不思議かと言えば撮った写真が自由に動く事だ。そして、撮られた方は一瞬のうちに消滅してしまう。私の勝手な憶測だが、これは空間ごと切り取る事が出来る道具なのだろう。私は何かに使えないかと必死で考えた。そして閃いた。
これを使って古い空き家を消してしまおう。皆、家を改築しようにも撤去費用が高額でどうしようも出来ないと困っているからな。
私は、街をくまなく渡り歩き、消したい建物を撮りまくった。すると住民からお礼だと言って謝礼金が送られた。私は思った。これは美味しい商売になる。その後は粗大ごみ、産業廃棄物、使用済みの核燃料などいろんなものを請け負った。
数年後、私は億万長者になっていた。あのカメラのお蔭だ。私はふと思い出し、あの写真を見てみた。すると写真の向こうに大都市が広がっている。
ええっ、まるで幻像を見ている様だ。
これを使って古い空き家を消してしまおう。皆、家を改築しようにも撤去費用が高額でどうしようも出来ないと困っているからな。
私は、街をくまなく渡り歩き、消したい建物を撮りまくった。すると住民からお礼だと言って謝礼金が送られた。私は思った。これは美味しい商売になる。その後は粗大ごみ、産業廃棄物、使用済みの核燃料などいろんなものを請け負った。
数年後、私は億万長者になっていた。あのカメラのお蔭だ。私はふと思い出し、あの写真を見てみた。すると写真の向こうに大都市が広がっている。
ええっ、まるで幻像を見ている様だ。
公開:18/02/27 15:41
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