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「ねぇ雪斗、竹の花って知ってる?」
暖かな日差しの下、僕らは公園で弁当を広げ、会話を楽しんでいた。
「いや」
おかずに竹の子の煮物があったから、思い出したのだろう。由奈らしくて可愛い発想だ。
「120年に一度咲くんだって。で、その後、竹は枯れてしまうの。ちょっと怖いよね」
「怖い?由奈は怖がりだな。それにしても、花にはきっと種があるだろうから、一回繁殖型という事か」
「?」
「ほら、鮭ってさ、川に戻って、産卵を終えたら死んでしまうだろ。そういう生物を一回繁殖型って言うんだ。竹もそうだろうね。結ばれる相手は人生でたった一人」
「ふぅん、そうやって聞くと何だかロマンチックね」
「・・・僕も一回繁殖型で良いけどね。人生で愛する人はたった一人で」
チラリと横顔を盗み見する。意味が分かっているのかいないのか、由奈はただ微笑んでいた。
(まぁ、まだプロポーズには早いか。なんせ小学生だしね、僕ら)
暖かな日差しの下、僕らは公園で弁当を広げ、会話を楽しんでいた。
「いや」
おかずに竹の子の煮物があったから、思い出したのだろう。由奈らしくて可愛い発想だ。
「120年に一度咲くんだって。で、その後、竹は枯れてしまうの。ちょっと怖いよね」
「怖い?由奈は怖がりだな。それにしても、花にはきっと種があるだろうから、一回繁殖型という事か」
「?」
「ほら、鮭ってさ、川に戻って、産卵を終えたら死んでしまうだろ。そういう生物を一回繁殖型って言うんだ。竹もそうだろうね。結ばれる相手は人生でたった一人」
「ふぅん、そうやって聞くと何だかロマンチックね」
「・・・僕も一回繁殖型で良いけどね。人生で愛する人はたった一人で」
チラリと横顔を盗み見する。意味が分かっているのかいないのか、由奈はただ微笑んでいた。
(まぁ、まだプロポーズには早いか。なんせ小学生だしね、僕ら)
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公開:18/02/28 17:17
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