好きな花

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「ねえ、豊永さんの好きな花って何?」
一般教養の講義のいつものメンバーで空調の効いた学食で昼食しながら、駅前の花屋さんの話から始まり、どんな花を貰ったら嬉しいかという話から、好きな花は何かという話になっていった中で彰伸君が話を振ってきた。
彰伸君はお調子者だが、優しくて容姿も好み。セレクトショップ中心の服選びも好感度高い。時々見つめちゃう。
私はここぞとばかりに6月上旬にスマホで撮った花を彼に見せた。
「ネジバナって言うんだよ。かわいいでしょ?」
それは高さ30cmくらいの草。
すくっと真っ直ぐ天に向かってねじれながら伸びた茎、その茎の螺旋にそって淡い紅色の小さな花が鈴なりに咲いている。ラン科の花。
「へぇ~、もっと薔薇とか百合とかそういうのが出てくるかと思った。もしかして豊永さん、山ガール?」
「ううん、空き地とか公園とかで咲いてるよ?」
何よりネジバナの花言葉は思慕。
私の想い伝われ!
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公開:18/02/28 03:33
更新:18/02/28 03:41

ひさみん

ショートショートというよりも短編小説、掌編小説という感じになってしまうかもしれません。
自分のペースでやっていこうと思っております。
ショートショート・ガーデンにアクセスする頻度は高くありません。
1回のアクセスで多くても10作品見るかどうかです。すみません。

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