仮面同窓会
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明日は二十歳の同窓会だ。みんなどんな姿になっているだろう。会場に向かう電車で想像にふけっていた。
会場に着き、人込みをかき分けながら進んでいくと、私を呼んでいる声が聞こえた。声の方に振り返ると中学時代のクラスメイトが集まっていた。しばらく会わない間に随分と大人な雰囲気になっていた。だが、どこか違和感があった。みんなの顔が笑顔のまま全く動かない。ただ、目は全く笑っていなかった。みんなは平然と会話をしていた。
私は気分が悪くなりトイレに駆け込んだ。ふと鏡に映った自分の顔を見ると、そこには笑っていない笑顔が映っていた。その時、亡くなった母親から小さい頃に聞いた話を思い出した。"20歳になるといままで自分が被り続けてきた仮面が顔から外せなくなってしまう"と。まさか子供だましの冗談だと思っていたのに…。本当の顔は仮面の下にあるのだろうか。
しかし、私にはその仮面の下を覗く勇気はなかった。
会場に着き、人込みをかき分けながら進んでいくと、私を呼んでいる声が聞こえた。声の方に振り返ると中学時代のクラスメイトが集まっていた。しばらく会わない間に随分と大人な雰囲気になっていた。だが、どこか違和感があった。みんなの顔が笑顔のまま全く動かない。ただ、目は全く笑っていなかった。みんなは平然と会話をしていた。
私は気分が悪くなりトイレに駆け込んだ。ふと鏡に映った自分の顔を見ると、そこには笑っていない笑顔が映っていた。その時、亡くなった母親から小さい頃に聞いた話を思い出した。"20歳になるといままで自分が被り続けてきた仮面が顔から外せなくなってしまう"と。まさか子供だましの冗談だと思っていたのに…。本当の顔は仮面の下にあるのだろうか。
しかし、私にはその仮面の下を覗く勇気はなかった。
その他
公開:18/02/26 01:08
更新:18/02/26 01:11
更新:18/02/26 01:11
よろしくお願いします。
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