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スマホが震えて彼女の名前が表示された。
大学時代、同じサークルの仲間だけれど、卒業してもう2年半。以来、電話をもらったことも、かけたことなかったので少し驚いた。
「私、結婚することになったの」
突然の電話とその内容に、しばらく声が出なかった。
「それは、おめでとう」とようやく言った。
「それでね。もうキミに電話することもないかなあって思って」
「……うん。そっか」。そういうものなのか、と戸惑い、再び言葉が出ない。
「でね、キミの番号を消す前にかけてみようって」。え、消すんだ。
「ああ。うん」
「でね………キミの携帯の中の私の番号だけど、それも消してくれるかな。あ、いい。ウソ。それはキミにまかす」
「……うん」
「じゃあね。元気で」
「元気で」、お幸せにと続けようとしたら途端に切れた。
彼女の番号はまだ消していない。
大学時代、同じサークルの仲間だけれど、卒業してもう2年半。以来、電話をもらったことも、かけたことなかったので少し驚いた。
「私、結婚することになったの」
突然の電話とその内容に、しばらく声が出なかった。
「それは、おめでとう」とようやく言った。
「それでね。もうキミに電話することもないかなあって思って」
「……うん。そっか」。そういうものなのか、と戸惑い、再び言葉が出ない。
「でね、キミの番号を消す前にかけてみようって」。え、消すんだ。
「ああ。うん」
「でね………キミの携帯の中の私の番号だけど、それも消してくれるかな。あ、いい。ウソ。それはキミにまかす」
「……うん」
「じゃあね。元気で」
「元気で」、お幸せにと続けようとしたら途端に切れた。
彼女の番号はまだ消していない。
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公開:18/02/25 18:29
更新:18/02/25 21:25
更新:18/02/25 21:25
しばらくは、想い出すような感じで、創ってみたいと思います。
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