海星の祭
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閉園のアナウンスが流れるまで一日中魚たちと一緒に過ごした、水族館の帰りのこと。
バスは雪のせいで運休になり、海岸沿いを歩いて帰ることにした。
真冬の夜の海には、さらさらと降る雪と、波の音だけが響いていた。
気がつくと雪の粒子は小さな星に変わっていた。
道や海にも、無数の小さな星が漂っていた。
上空にゆっくりと動く光のかたまりが見えた。あれは彗星だろうか。
ふと、目の前をきらりと何かが横切った。アジだ。
空を横切る彗星に見えたそれは、イワシの群れだった。
辺りを見渡すと、色とりどりの魚やイカ、カニたちが、ぼくの脇を通り過ぎて行った。
大方、客が誰もいなくなったのを見計らって、この星くずのようなプランクトンをお腹いっぱい食べに、水族館を抜け出して来たのだろう。
魚たちのお祭りだ。
邪魔してはいけないと思い、ぼくは再び帰路に就いた。
電車に乗る頃には、雪はやんでいた。
バスは雪のせいで運休になり、海岸沿いを歩いて帰ることにした。
真冬の夜の海には、さらさらと降る雪と、波の音だけが響いていた。
気がつくと雪の粒子は小さな星に変わっていた。
道や海にも、無数の小さな星が漂っていた。
上空にゆっくりと動く光のかたまりが見えた。あれは彗星だろうか。
ふと、目の前をきらりと何かが横切った。アジだ。
空を横切る彗星に見えたそれは、イワシの群れだった。
辺りを見渡すと、色とりどりの魚やイカ、カニたちが、ぼくの脇を通り過ぎて行った。
大方、客が誰もいなくなったのを見計らって、この星くずのようなプランクトンをお腹いっぱい食べに、水族館を抜け出して来たのだろう。
魚たちのお祭りだ。
邪魔してはいけないと思い、ぼくは再び帰路に就いた。
電車に乗る頃には、雪はやんでいた。
ファンタジー
公開:18/02/26 21:50
更新:18/02/27 16:25
更新:18/02/27 16:25
登場することが趣味です。
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