歩道橋の先には
2
188
この歩道橋の先に先輩がいる。
部活が終わって携帯電話を確認すると先輩からメールが届いていた。下校途中の歩道橋で君を待っているよと書かれている。憧れの先輩からのお誘いだなんて夢のようだ。慌てて荷物をまとめ、走って向かった。
そして約束の歩道橋の前まで来たのだがどうしても向こう側に行けない。階段を上ることができない。勇気が出ない。先輩と二人きりになったときに上手にお話できるだろうか。先輩を失望させてしまわないだろうか。
それに何故だか歩道橋の先に先輩の姿が見当たらない。メールでここだと言っていたのに。急いで来たつもりだったけど、帰ってしまったのだろうか。
見当たらない先輩、渡れない歩道橋。私は何もできずその場で立ち竦んだ。
「ねえねえ、あの噂知ってる?」
「知ってる。歩道橋に出る幽霊の話でしょ」
「それ。交通事故死したうちの生徒じゃないかって言われてるんだって」
「こわーい!」
部活が終わって携帯電話を確認すると先輩からメールが届いていた。下校途中の歩道橋で君を待っているよと書かれている。憧れの先輩からのお誘いだなんて夢のようだ。慌てて荷物をまとめ、走って向かった。
そして約束の歩道橋の前まで来たのだがどうしても向こう側に行けない。階段を上ることができない。勇気が出ない。先輩と二人きりになったときに上手にお話できるだろうか。先輩を失望させてしまわないだろうか。
それに何故だか歩道橋の先に先輩の姿が見当たらない。メールでここだと言っていたのに。急いで来たつもりだったけど、帰ってしまったのだろうか。
見当たらない先輩、渡れない歩道橋。私は何もできずその場で立ち竦んだ。
「ねえねえ、あの噂知ってる?」
「知ってる。歩道橋に出る幽霊の話でしょ」
「それ。交通事故死したうちの生徒じゃないかって言われてるんだって」
「こわーい!」
ホラー
公開:18/02/25 01:02
だんごむしのだんごちゃん。まるくなって空を見つげる。
ツイッター @Fdng7
ログインするとコメントを投稿できます