柚子は九年の花盛り

1
189

「わあ、きれいな花束、これ先生に?」
「そう」
「ありがとう、でもどうして?」
「彼氏とケンカした先生に"そなえよう"と思って」
「供養しないで!」

「この花は、ペチュニア、バーベナ、ラベンダーね」
「先生のために、ちゃんと食べられる花にした」
「さて、どう料理してくれよう」

「でも花束は嬉しいな」
「そう?」
「先生だって花も恥じらう乙女ですから」
「えーっ」
「そこ、飾る努力をして」
「一緒にされて花が恥じてるから、あやまろ?」
「コノッあたら若い命を散らすか」

「ねえ、なんで喧嘩したって知ってたの?」
「お母さんに聞いた」
「噂…は、根も葉もなくても、花を咲かせてるよね?」
「言わずもがな、そこに花も、ましてや仏もないよ」

「先生、桃栗三年柿八年って知ってる?」
「もちろん」
「なら柚子は好き?」
「まあ好きかな」
「これから先生のために"備える"から、花盛りを待っててよね」
青春
公開:18/02/23 00:05
更新:18/02/23 08:30

誰か

心楽しい読書になりますように。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容